朝の手のこわばり
起床後から手のこわばりが続く場合、関節リウマチなどによる関節炎や腱鞘炎が原因として考えられます。
特に起床後に手のこわばりが30分以上続く場合、関節リウマチの疑いが強いです。現在は基準となりませんが、関節リウマチの初期は手のこわばりを感じる方も多いです。なお、こわばりが30分未満で治まることもありますし、こわばりを感じないこともあります。
注目すべきポイントは、これまで感じたことがない手のこわばりを覚えること、少しずつ症状が強くなること、持続時間が長くなってきたことなど、状態の変化です。
手のこわばりを取る方法
まずは、お近くのリウマチ科、膠原病科、または整形外科を受診することをお勧めします。久喜市周辺の方は久喜リウマチクリニックへご相談ください。
また、起床時などに「こわばり」を感じた場合は、焦らずにゆっくりと体を少しずつ動かしましょう。関節の冷えを防ぐために、長袖や長ズボンを着用するのも効果的です。
朝の手のこわばりの原因は
更年期?リウマチ?
朝に手にこわばりを覚える原因には、むくみ、冷え、ばね指、ホルモンバランスの乱れなどが挙げられます。原因疾患には、関節リウマチや膠原病などが挙げられます。
関節リウマチ
関節リウマチは自己免疫が原因となる疾患で、全身の関節に炎症が発生します。症状には、関節の腫れや痛み、こわばりなどが挙げられます。放置していると、徐々に軟骨や骨が破壊されていき、関節の変形が進みます。40~60代の女性に好発します。
更年期・産後
更年期や産後はホルモンバランスの乱れが発生し、朝に手のこわばりを覚えることがあります。
全身性エリテマトーデス
全身性エリテマトーデスでは、発熱などの全身症状のほか、皮膚や関節、中枢神経、血管、腎臓など様々な臓器に症状を起こします。
男性よりも女性に非常に多く、20~30代で好発します。
ばね指
指を曲げる腱(屈折腱)に炎症が発生し、指に痛みやこわばりが起こります。
悪化した場合、指が曲がった状態で元に戻らなくなります。
変形性関節症
加齢などにより関節が変形する疾患です。
手の関節では、特に第1関節に症状が認められることが多いです。一方、関節リウマチではこぶし部分、手首に症状が現れることが多いです。
尋常性乾癬
(じんじょうせいかんせん)
皮膚が赤く厚くなりかさぶたで覆われ、フケに似た鱗屑が剥がれ落ちる疾患です。
全身にいたる場所に見られ、なかでも頭皮や肘、膝などに起こりやすいです。
朝の手のこわばりは
ご相談ください
関節の痛みや腫れがなく、症状が手のこわばりのみの場合、関節リウマチの初期症状として疑われます。なお、時間の経過に伴って関節痛や腫れなどの症状も起こることがよくあるため、以前までなかった手のこわばりを自覚した場合、早めに当院までご相談ください。