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シェーグレン症候群

シェーグレン症候群とは

シェーグレン症候群とはシェーグレン症候群は、関節リウマチなどを含む膠原病の1つで、主な症状として口や眼の乾きが挙げられます。その他、関節痛や耳下腺炎、肺や腎臓などの臓器に症状を示します。
シェーグレン症候群は2種類に分けられ、他の膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、全身性強皮症、混合性結合組織病など)に合併する二次性シェーグレン症候群と合併のない一次性シェーグレン症候群があります。
内臓に異常を起こす可能性があるので、シェーグレン症候群の患者様には半年に1回、血液検査や病検査などを行っています。

シェーグレン症候群の人が
疲れる理由は?

シェーグレン症候群は全身の外分泌腺の機能が低下し、体の各部位に乾燥症状が現れます。これが疲労感を引き起こす一因と考えられています。

シェーグレン症候群の症状

  • 口の渇き、ネバネバする、味覚異常
  • 眼の渇き、ゴロゴロ感、眼の疲れ、充血
  • 空咳
  • 倦怠感
  • リンパ節の腫れ
  • 耳下腺の腫れ

シェーグレン症候群の原因

自己免疫疾患の1つで、免疫が自身の正常組織を攻撃することで発生します。遺伝的要因、ウイルスなどの環境要因、免疫異常、女性ホルモンの影響など、様々な要因が組み合わさって起こると言われており、1つの原因で起こることはありません。

シェーグレン症候群の検査

血液検査

SSA抗体:陽性

シェーグレン症候群の診断基準の1つです。

TSH:上昇、FT3:低下

甲状腺ホルモンが低下していないか確認します。

 KL-6:上昇

間質性肺炎が合併していないか確認します。

S-IL2受容体:上昇

悪性リンパ腫が合併していないか確認します。

眼の渇き

眼科で検査を受ける必要があります。その際は眼科をご紹介します。

口の渇き

サクソンテスト

ガーゼを口に入れ2分間一定のスピードで噛んで頂き、ガーゼの重さがどのくらい増えたかで、唾液の分泌量を測定します。

シェーグレン症候群の治療

眼の渇き(涙腺)

眼の渇き(涙腺)の治療

ヒアレイン点眼、ムコスタ点眼、ジクアス点眼

眼の乾燥を解消する目薬です。現在は様々な種類の目薬が登場しているため、患者様に適した目薬を選択します。

口の渇き(唾液腺)

口の渇き(唾液腺)の治療

サラジェン、エボザックなど

唾液の分泌を促す内服薬です。動悸や発汗、ほてりなどの症状を示すこともあります。

涙腺、唾液腺以外の臓器障害

筋肉や神経、血管、肺、腎臓など、身体にとって特に重要な臓器に治療を必要とする病変が認められる場合、中等量以上のステロイド、免疫抑制薬を用いて治療を行います。関節痛や関節炎には、非ステロイド性抗炎症薬を使用しますが、効果が現れない場合、あるいは高度な関節炎の場合には少量のステロイドの使用を検討します。皮疹には、外用タイプのステロイド薬を使用し、重度のケースでは内服タイプのステロイド薬を検討します。

日常生活で心がけること

  1. 規則正しい生活を送りましょう。
  2. バランスの良い食事を摂り、食後は歯をしっかり磨きましょう。
  3. 十分な睡眠時間を確保しましょう。(昼寝などもお勧めです)
  4. 寒冷刺激を避けましょう。特に冬はウイルス感染に気を付けてください。
  5. 精神的なストレスを避けましょう。
  6. 外傷・手術などの肉体的ストレスを避けましょう。
  7. 体重を適正値の範囲内で維持しましょう。
  8. 適度に運動しましょう。(例:散歩、サイクリング、庭掃除、畑仕事、入浴など)
  9. 直射日光を避けましょう。(日焼け止めクリーム、帽子、長袖など)
  10. 医師の指示に従ってお薬の服用を続けましょう。
  11. 予後に関わる疾患を予防しましょう。(高血圧、糖尿病、動脈硬化、白内障、結核、骨粗しょう症など)
  12. 定期的に診察・検査を受けましょう。