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リウマチ・膠原病の
よくある質問

リウマチの合併症は?

関節リウマチは、関節症状のほか、下記に示すような様々な症状が起こります。

  • 眼の症状:ドライアイ、上強膜炎、強膜炎など
  • 肺症状:胸膜炎、間質性肺炎、器質化肺炎、ニューモシスチス肺炎など
  • 心臓症状:心筋炎、心膜炎、心外膜炎など
  • 皮膚症状:皮下結節、リウマトイド結節、皮膚潰瘍など
  • 血管症状:血管炎、動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など
  • その他:ドライマウス、貧血、首の骨の脱臼(環軸椎亜脱臼)、骨粗しょう症、シェーグレン症候群、二次性アミロイドーシスなど

リウマチの薬は一生続けないといけない?

関節リウマチの薬物療法では、メトトレキサートが第一選択薬となります。メトトレキサートは強い副作用を示して継続な困難になった場合を除き、服用を続けることが基本です。

リウマチ因子が高いとは?

高値を示すほど重症化しやすく、関節の変形が悪化しやすいです。薬物療法の効果が現れれば、リウマチ因子の数値も低くなっていきますが、正常化しなかった場合も心配する必要はありません。

リウマチで肺炎になる?

関節リウマチの患者様の1~3割ほどは間質性肺炎の合併が認められます。乾性咳嗽(痰を伴わない乾いた咳)が出ることが多いですが、初期は無症状であることも多いため、気を付けましょう。

リウマチに良い食事はある?

リウマチでは、骨粗しょう症や体脂肪の増加、筋力低下などが起こりやすいです。これらを予防するためには、以下の4つのポイントを意識して食事を摂りましょう。

  1. 良質なタンパク質を摂取しましょう。
    具体的には、魚や脂身の少ない肉、豆腐、納豆、低脂肪・無脂肪の牛乳などがあります。
  2. ビタミンDやカルシウムを積極的に摂取しましょう。
  3. ビタミンC・Eが豊富な野菜を食べましょう。
  4. カロリーや脂肪の過剰摂取には気を付けましょう。

リウマチでも妊娠できる?

リウマチの患者様も妊娠できます。なお、病状が安定しない場合、不妊のリスクが高まるという報告があります。妊娠を考えている方は、服用中のお薬の継続可否、休薬などについてかかりつけの医師に相談しましょう。

リウマチの治療費は?

リウマチの治療費は、他疾患よりも費用が高くなることが多いです。生物学的製剤を使用する場合、保険が1割負担の場合は年間15万円ほど、3割負担では年間50万円ほどとなります。治療費は安くはないですが、効果が現れて治療を続ける方が多いです。

リウマチと歯周病の関係は?

関節リウマチと歯周病は相互関係にあり、関節リウマチの方は歯周病のリスクが高く、反対に歯周病の方は関節リウマチのリスクが高いことが知られています。歯周病の原因菌の一種であるPg菌は、体内のアルギニンと呼ばれる蛋白を変化させ、シトルリンを産生します。この変化により、自己免疫反応が起こります。

リウマチと骨粗しょう症の関係は?

骨粗しょう症は加齢や女性の閉経などがリスク要因となりますが、近年の研究によりリウマチもリスクとなることが判明しました。リウマチを発症すると、TNF-αやIL-6などのサイトカインが増えますが、これにより、骨粗しょう症が悪化すると言われています。

リウマチと生活習慣病の関係は?

関節リウマチは生活習慣病ではないため、食事制限は行われません。なお、高血圧や糖尿病などを併発している場合はそれら疾患の治療のために食事療法を行います。今のところ、関節リウマチの発症・増悪を招く食事は見つかっていません。

膠原病では何を気をつけますか?

膠原病やリウマチの治療では、免疫抑制治療を行うため、病原体の感染に対する抵抗力が弱まっていることがあります。感染予防のためにも、外出時はマスクを着用し、帰宅した際は手洗い・うがいを行いましょう。また、ワクチンの接種も推奨されており、特に新型コロナ、インフルエンザ、肺炎球菌、帯状疱疹ワクチンはお勧めです。なお、生ワクチンには気を付ける必要があります。

膠原病は難病指定?

膠原病とその関連疾患は、厚生労働省より難病指定されているものが多く、医療費の一部が助成されます。2015年には法律改正によりさらに対象疾患の範囲が広がり、今では膠原病とその類縁疾患のほとんどが対象となりました。

膠原病は治る?

膠原病は完治が困難な疾患ですが、早期検査・早期治療ができれば寛解状態を維持できることが多いです。

膠原病にある皮疹は?

膠原病では様々な皮疹が発生します。例えば、蕁麻疹のような発疹、麻疹のような発疹、発熱時に現れるサーモンピンク色の発疹、掻破痕に沿って線状に現れる紅斑などが挙げられます。
皮疹ではかゆみを伴うことは少ないです。全身性エリテマトーデス(SLE)では、鼻から両頬にかけて蝶が羽を広げたような紅斑(蝶形紅斑:ちょうけいこうはん)が現れ、その部分にはかゆみや痛みは伴いませんが、少し隆起していることがあります。

熱が続くのは膠原病?

膠原病の症状の1つに発熱が挙げられ、温度は様々ですが、繰り返すあるいは長期間続くことが多いです。特に、成人発症スチル病や全身性エリテマトーデスでは、高熱(39~40℃ほど)になることがあります。

膠原病の前兆はある?

よく起こるものとしては、発疹、長引く発熱、起床時のこわばり、筋肉痛、関節痛などが挙げられます。また、冷えや緊張などにより指先の色調が変化するレイノー症状も多いです。膠原病の可能性がある場合、血液検査により自己抗体を調べます。

膠原病になったらしてはいけないことは?

膠原病は様々な種類があり、各疾患により対応策は異なりますが、共通するものとして紫外線を避けることが大切です。例えば、日傘や長袖、日焼け止めクリームなどが良いでしょう。また、寒冷刺激も避けることが大切で、冬は風邪にも気を付けましょう。心身のストレスも症状を増悪させる恐れがあるので、ストレスがかからないように工夫することも重要です。

膠原病とリウマチの違いは?

関節リウマチは膠原病の1つです。狭義の膠原病は、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性筋炎・皮膚筋炎、強皮症、結節性多発動脈炎の5つの疾患の総称です。

膠原病で多い病気は?

膠原病で最も見られるのは関節リウマチです。

膠原病はひどくなるとどうなる?

初期の膠原病は風邪と同様の症状を示し、日常生活にも大きな影響はありません。しかし、悪化していくにつれ、関節の変形、臓器の異常など、生活に障害を及ぼすようになります。一旦悪化した障害を元の状態に戻すことはできないため、早期発見・早期治療が欠かせません。

膠原病は暑さに弱い?

膠原病には、湿疹が現れる疾患があります。この疾患では、夏の強い日差しにより増悪することがしばしばあります。特に、全身性エリテマトーデス(SLE)の患者様は注意が必要です。直射日光を可能な限り避けるように工夫しましょう。